DeNA小園健太が振り返るほろ苦一軍デビュー 「登板前日は眠れなかった」親友からは辛口エール (5ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi

「まずはファームのバッターをしっかりと抑えることが大事だと思っています。かわして抑えるのではなく、しっかりストレートを通すところは通すなど、一軍を見据えたピッチングをしていかないとアピールにならない。絶対に同じことを繰り返さないよう、技術もメンタルもレベルアップを目指して、しっかりやっていきたいと思います」

 静かにだが闘志をみなぎらせるように小園は言った。まだ21歳になったばかり。魅力のある投手であることは間違いなく、一軍のレベルを肌で知ったからこそ理解できたこともある。デビュー戦では、予期せぬことでリズムの断裂が起こり負の要素となってしまったが、シーズンはまだ序盤戦。次はどんなトラブルがあろうとも"不動心"で果たして対処することができるのか注目したい。


小園健太(こぞの・けんた)/2003年4月9日、大阪府生まれ。市和歌山高から2021年ドラフト1位で横浜DeNAベイスターズから指名を受け入団。背番号はかつて三浦大輔監督がつけていた「18」を託された。1年目は体力強化に励み、2年目は一軍デビューこそなかったが、ファームで17試合に登板した。最速152キロのストレートにカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップなどの変化球も多彩で、高校時代から投球術を高く評価されていた。

プロフィール

  • 石塚 隆

    石塚 隆 (いしづか・たかし)

    1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

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