パ・リーグNo.1投手候補・平良海馬の目標は160km超え「一番の喜びは球速が出た時。沢村賞は興味ない」 (2ページ目)

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke

── 昨季開幕前、評論家の里崎智也さんが「山本由伸になれる」と評していたという話をしたら、「そう言われるのはうれしいですし、それ以上になれるようにがんばります」というのが平良投手の答えでした。昨季先発をやって、ご自身のピッチャーとしての可能性は大きく膨らんだと感じましたか。

「そうですね、だいぶ。でも、想像していたよりやっぱりきつかったです。中継ぎのような感じでいけば大丈夫かなと思っていたけど、なかなかそうはいかなかったですね。でも、無理だと思ったら無理なんで。できると思って行動することが大事だと思うので。そこはやっぱり変えずに、それぐらいの選手になれると思ってやっています」

── 大変だった部分は疲労感?

「疲労ですね。中継ぎは週に2、3回、多くて4回くらいの登板で、少ない球数をちょっとずつ投げる感じだと思いますけど、先発は1回ですごい量を投げるので。たとえると、溜め込んでいた仕事を1日でやる、みたいなものなので。それはきついよなっていう感じもあるし(笑)」

── そのなかでパフォーマンスを上げるには、やっぱり回復が大事になると?

「そういうような感覚がありますね」

── 平良投手の向上心の高さは昔からですか。あるいは、プロ1年目を終えた2018年オフに菊池雄星投手(現トロント・ブルージェイズ)の自主トレに参加したことが大きかったのか。

「いや、もともとの性格がたぶんそういう感じです。雄星さんの影響も大きいですし。あとは周りの人、自主トレを一緒にしている(髙橋)光成さんとか、いろんな人の影響もありますね」

── 「もともと」というのは、沖縄ですごした学生時代からということですか。

「そうですね。高校の時にウエイトトレーニングを始めて154キロくらい投げて『プロになれるな』って思ったくらいの時から『プロで絶対に活躍したい』と思っていました。がんばったらがんばった分だけ、ちゃんと対価があるので。本当にそれは魅力だなと思いました」

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