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元プロ野球・池田駿はシーズン中ロッカーでも試験勉強 公認会計士合格後のキャリアを語る (2ページ目)

  • 門脇正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

【選手ロッカーでテキストを読み込む】

ーーキャンプ中はまだしも、シーズン中の野球と勉強の両立は大変ではないですか?

 じつはプロ野球選手って、シーズン中は練習後や試合前に、思っている以上に自由な時間があるんです。みんな個人事業主なので、自由時間は好きなことをしていますが、みんなスマートフォンを見たり、ゲームをしたり思い思いに過ごしているんですよ。

 僕はその時間を使って、選手ロッカーなどでテキストを読んで勉強していました。現役最後のほうは、2軍のクローザーをしていたので、登板までたくさん時間があったんです。だから試合がある日は、学校から出された問題を解いて、採点してもらって、試合前に「なんでここ違うんですか?」みたいな電話をして疑問を解消してから試合へ行くような流れで生活してたんです。

 もしかしたら最終のシーズンは、野球をしながら勉強でリフレッシュして、勉強で疲れたら野球でリフレッシュしてというような循環がよかったのかもしれないですね。

ーー楽天の他の選手たちはどんな反応でしたか?

 僕が選手ロッカーで勉強していると、みんな「何してるの?」って感じで聞いてきましたよ。「公認会計士を受けてみようかなと思っている」と話すと、「頑張って」と応援してくれる選手もいますが、一部の選手からは白い目で見られることもありました。「そんなことしないで野球で稼いだほうがいいんじゃない?」とか「野球をやっているんだから野球のことだけ考えろ!」と先輩から言われたこともあって。

 でも、僕が現役時代から勉強していたからなのか、今の楽天では次のキャリアを考える選手が増えてきているみたいで、宅建の試験のために勉強をしている選手もいると聞いていますよ。

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