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「村上宗隆は苦しんでいる感じがした」「山田哲人は落ちてきている自覚があるかも」髙津臣吾監督と真中満がヤクルト打線を語り合う (2ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • 田中 亘●撮影photo by Tanaka Wataru

【山田哲人は変化することを恐れずに】

真中 一方、山田哲人も不振にあえいでいました。正直言えば、トリプルスリーを達成していた頃と比べれば少しずつ落ちてきていると思います。監督は山田をどう見ていますか?

髙津 球団と長期契約を結んだこと。自らキャプテンとなったこと。彼の場合は、いろいろなことを考えながらプレーや行動をしているのが伝わってきます。そうしたなかで結果が出ていないことに責任を感じているでしょうし、トリプルスリーの頃と比べて落ちてきているというのも自覚しているのかもしれない。

 ただ、ここからズルズルと落ちていくのか、それとも上向いていくのかは本人次第としか言えないです。もう一度、身体をいじめ抜いて、自分を追い込んで、走り込んで、打ち込んで、哲人らしいバッティングを再び見たいというのは、個人的な希望でもありますね。

この記事に関連する写真を見る真中 沖縄キャンプに取材へ行った時、彼がいろいろな練習に取り組んでいる姿を見ました。彼自身も、マイナーチェンジを図ろうとしている思いも伝わってきます。「今までの自分」という殻を打ち破って、何とか「新しい自分」を探してほしいですよね。

髙津 やっぱり、変化を恐れちゃいけない。変わることを恐れずに、新しいことにどんどん取り組んでほしい。シーズン中は難しいけど、オフシーズンの間には、どんどん変わったことをしてほしい。いろいろなことにトライしたうえで、何をやってもダメでした、となったら、潔くやめるしかない。でも、哲人なら大丈夫。哲人はやりますよ。

真中 僕としても、そう願います。ぜひやってほしいですね。2024年シーズンも、監督自ら山田をキャプテンに指名したそうですね。それはどういう意図なんですか?

髙津 わりと早い段階で彼には伝えました。「来年もやるか?」って聞いたら、「お任せします」と言うので、「じゃあ、頼むぞ」ということになりました。彼には、いわゆるカリスマ的なキャプテンシーはないけど、その代わり、視野が広く、回りをきちんと見ることができます。守備の際のポジショニングはもちろん、回りの選手たちのこともきちんと見ている。キャプテンをやることで、すごく人間性も変わった。だったら、引き続きやるのもありかなという理由で指名しました。

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