井端ジャパンをライバル韓国が絶賛「初見では打てない」「いい打者」高評価の選手は? (2ページ目)
── 総じてレベルが高い?
山本 もちろんです。韓国には2年前まで現役で、8年連続して2ケタ勝利を挙げた柳煕寛(ユ・ヒグァン)というサウスポーがいました。球速は130キロそこそこなのに、毎年2ケタ勝っていた。それで私は、韓国の若い投手たちに言っていたんです。「おまえたちはスピードばかり関心を持つが、なぜ柳が勝てるのかわかるか?」と。要するに制球力、そして球のキレです。その点、隅田くんに代表される日本の若い投手は、制球力とキレ、球質が韓国の同世代のそれとはずいぶん違う。せっかくの国際大会ですからね、若い韓国の投手たちが、そうしたことに関心を持ってくれたらいいのですが。
アジアプロ野球チャンピオンシップで4割を超す高打率を残した小園海斗 photo by Taguchi Yukihitoこの記事に関連する写真を見る
【今季ブレイクした万波中正の印象は?】
── 野手で印象に残った選手は?
山本 小園海斗選手は、あそこまでいい打者だとは思っていませんでした。ストライクゾーンに入ってくる真っすぐは、しっかり芯で捉えてくる。積極性もあって、早いカウントからどんどん振ってくる。変化球でカウントをとったり、ボール球をうまく使ったり、もっと違う攻め方ができれば、結果は違ったものになったかもしれないですが、左ピッチャーも苦にせずうまく攻略していたし、ほんといいバッターだと思いました。
── 今大会で結果を残した万波中正選手はいかがですか。
山本 もちろん、彼も素質のある打者だと思いました。プロ入りした頃と比べたら、スイングは変わったし、打席での集中力も増したし、怖いバッターですよ。体が突っ込まなくなり、ボールを引きつけて打てるようになった。引っ張るばかりではなく、逆方向に打つ意識も高くなっている。
ただ万波くんに関しては、ウチ(韓国の投手)が攻め方を間違えました。変化球をしっかりコーナーに投げきれていたら、そう打たれることはなかったはず。あと、森下翔太選手の真っすぐに対する対応力は、高く評価されるべきでしょうね。その森下選手にしても、変化球をうまく混ぜられた時にどうなのか。
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