なぜベイスターズのレジェンド助っ人、ロバート・ローズは火の国サラマンダーズの監督になったのか? (2ページ目)
【勝利と育成と地域貢献】
日本での指導者キャリアのスタートに際してローズ氏は、次のように語る。
「まずは火の国サラマンダーズに感謝いたします。熊本市のチーム代表になれることに、とてもワクワクしています。ファンやスポンサー、選手たちと会えるのも楽しみでなりません。熊本を代表するこのような貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。みなさんにお会いするのが待ちきれません」
そして最後にこう付け加えた。
「熊本でおいしいお食事をご存じの方、ぜひ教えてください!」
ローズ氏は12月初めに来日、5日に熊本市内で記者会見を行なう予定となっている。
サラマンダーズは今回のNPBファーム拡大に際して、いち早く参加を表明しながら、資金面での不安を払しょくできず、断念した経緯がある。また2021年のリーグ、球団立ち上げの際に目標に掲げていた熊本市内の新球場建設もなかなか進んでいない。
今回のローズ氏の監督就任をきっかけに、実力面だけでなく人気面も向上させ、将来的なNPBファーム参加につなげてほしいものである。
リーグ発足以来の3連覇、2年連続の日本一と独立リーグ最強の名をほしいままにしているサラマンダーズだが、今ドラフトでは選手を送り出すことはできなかった。日本での現役時代はマスコミ嫌いで通っていたローズ氏だが、独立リーグの監督就任にあたってファンサービスにも積極的に参加したいと語る。
勝利と育成、そして地域貢献という独立リーグのトライアングル・ノルマにローズ氏がどう取り組んでいくのか、来シーズンも独立リーグから目を離せない。
著者プロフィール
阿佐 智 (あさ・さとし)
これまで190カ国を訪ね歩き、22カ国で野球を取材した経験をもつ。各国リーグともパイプをもち、これまで、多数の媒体に執筆。国内野球についても、プロから独立リーグ、社会人野球まで広くカバー。数多くの雑誌、ウェブサイトに寄稿している。2011、2012アジアシリーズ、2018アジア大会、2019侍ジャパンシリーズ、2020カリビアンシリーズなど国際大会取材経験も豊富。
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