オリックスと阪神のOB星野伸之が日本シリーズの勝敗を予想 投打のキーマンは? (3ページ目)
【両チームのキーマンは?】
――オリックスの投打のキーマンは?
星野 打のほうは"シリーズ男"の杉本だと思っていたのですが、CSで足首をケガしてしまいました。そうなると、森友哉です。ポイントゲッターとしても、キャッチャーとしても勝負のカギを握っていると思います。基本はキャッチャーに若月健矢を起用して、森はライトというパターンになると思いますが、もし若月が冴えていなかったら森にマスクを被ってもらうこともできる。それと、森は打線の中で一番警戒されると思うので、森の前後のバッターの働きも重要になります。
投げるほうは、山﨑颯一郎です。CSでは押し出すような投げ方になってしまっていたり、ホームランを打たれたりとあまり調子がよくなかったですが、颯一郎がビシッとしてくれれば宇田川優希を8回に固定してもいいですし、山岡泰輔が不安定な場合に颯一郎に代えられます。阿部翔太や小木田、比嘉幹貴らリリーフ陣は揃っていますが、颯一郎が復調してくれればさらに厚みを増しますね。
どこに当てはめるかはわかりませんが、CSのピッチングを見ると8回を任せることは多分ないような気がします。7回を任せるか、山岡と天秤にかけて状態のいいほうを登板させるんじゃないかなと。
それと、昨年の日本シリーズ第4戦で、5回途中のピンチに宇田川がマウンドに上がった試合がありましたよね。オリックスは1分け2敗でこの試合を迎えていましたが、宇田川が無失点に抑えて勢いをつけ、最終的に日本一になりました。「いつから準備していたんだろう」と思いましたが、宇田川をどのタイミングで用意させるかというのは今回もポイントになると思います。ただ、それを可能にするには、颯一郎の状態がいいことが条件ですね。
――阪神の打つほうのキーマンは?
星野 佐藤輝明です。オリックスのピッチャー陣は球威も制球もいいので、基本的にインハイを攻められると思うので、そこを見逃すのか打つのか。佐藤の前を打つ大山がよくフォアボールを選びますし、佐藤が好調だったシーズン後半のように打てればオリックスにとって脅威です。ただ、悪い状態の時に見られがちなボール球に手を出す傾向がみられるようだと、大山を申告敬遠で歩かせて佐藤で勝負になると思います。"どちらの佐藤が出るか"でしょうね。
問題は佐藤が"丸裸"にされて打てなかった場合です。打順もポジションも固定しているのでなかなか外せないと思うので、逆シリーズ男になってしまいそうになった時にどう対応するのかは懸念点です。
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