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NHKからBCリーグ監督、そして西武へ 伊藤悠一の信念は「あえて見えない世界に飛び込むことで自分の人生が豊かになる」 (4ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • 写真●茨城アストロプラネッツ提供

 独立リーグのチームを率い、西武にヘッドハンティングされた今も、伊藤監督の根底には"ディレクター魂"がある。

「『これ、どういう結末になっちゃうんだろう?』というほうが自分も頑張れるし、面白い人生に出くわせるし、周りも前向きに動いてくれる。ディレクター時代にそう感じてきました。今回も同じで、ライオンズの仕事はリスクテイクしないと得られなかったものです。先が見えない世界に飛び込んだからこそ、そういうお話が来たのかなと。見えている世界にとどまるのではなく、あえて見えない世界に飛び込むことで自分の人生が豊かになると思っています」

 西武で働くことになるとは1ミリも予想していなかった一方、伊藤監督にとってベルーナドームは慣れ親しんだ場所だ。ライオンズファンの父親に旧・西武球場や東京ドームの日本ハム戦によく連れていってもらい、小学3年生からアストロプラネッツに飛び込む昨年まで25年間、ライオンズのファンクラブに入っていた。

「清原和博選手がいた頃から西武球場に通っていたファンでした。指導者として、その球団を強くするために関われるのはすごくうれしいです」

 自分自身の人生まで綺麗にストーリーをまとめるとは、さすが元TVディレクターである。

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