坂本勇人、大勢が不在の巨人に井端弘和が期待すること 秋広優人に弱点あり? (3ページ目)
【投手陣は復帰の中川、若手に期待】
――続いて投手陣については、守護神の大勢選手が右上肢のコンディション不良で登録を抹消されるなど、中継ぎ陣も厳しい状況のように感じます。
「抑えに関しては探りながらになりますね。ただ、中川(皓太)が戻ってきたことは大きいです。全盛期のピッチングとまではいかなくても、やはり安定感がありますね。今は中川が9回を投げることもありますが、その前の回は厚みが出て落ち着いた感じもあります。中川が復帰するまでに、難しい8回を多くの投手が経験できたことも、今後に生きてくると思います」
――先発陣についてはいかがですか?
「チームトップの8勝を挙げている戸郷(翔征)は、『長いイニングを投げなくてはいけない』という思いを感じます。その分、球数が多くなっているところは少し気になりますが、勝ちは拾えているのでうまくやりくりできているということでしょう。
菅野(智之)は開幕から2軍で調整して、6月後半も出場選手登録を抹消されましたが、いいピッチングはできています。また抹消、とならないことを願うばかりです」
――他に先発投手で気になっているところはありますか?
「山﨑(伊織)は昨年より力強いボールを投げていて、井上(温大)も戻ってきた。井上は昨シーズン終盤のボールのキレがよかったですが、そこに近づいてくれば。そのあたりが万全になってくると、巨人も終盤戦に向けて楽しみになっていくと思います」
【プロフィール】
井端弘和(いばた・ひろかず)
1975年5月12日生まれ、神奈川県出身。堀越高から亜細亜大を経て、1998年ドラフト5位で中日に入団。2013年には日本代表として2013年のWBC第3回大会で活躍した。2014年に巨人に移籍し、2015年限りで現役引退。現役生活18年で1896試合出場、1912安打、56本塁打、410打点、149盗塁。ベストナイン5度、ゴールデングラブ賞7度、2013年WBCベストナインなど多くのタイトルを受賞した。2016年から巨人内野守備コーチとなり、2018年まで在籍。侍ジャパンでも内野守備コーチを務め、強化本部編成戦略担当を兼務している。
◆YouTubeチャンネル
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著者プロフィール
寺崎江月 (てらさき・えげつ)
丙午(ひのえうま/1966年)生まれ。TBSの派遣AD、企業の営業を経て、2008年の『西岡剛7』(三修社)からNPB専門の野球ジャーナリストとして活動をスタート。『PL学園OBはなぜプロ野球で成功するのか?』(ぴあ)、2012年に巨人・長野久義から始まった廣済堂出版のメッセージBOOKシリーズ全18作品の企画プロデュースを担当。そのほか、現中日ドラゴンズ立浪和義監督『攻撃的守備の極意』など"極意シリーズ"、『アライバの鉄則』といった名選手たちのマスターズメゾットも担当する。
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