交流戦で見逃せない名勝負必至のマッチアップ5選...「侍ジャパン対決」、「離島の怪童vs肥後の怪童」など (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Koike Yoshihiro

5.大竹耕太郎(阪神)vs柳田悠岐(ソフトバンク)

 最後に紹介したいのは、ブレイク中の技巧派左腕と古巣のスターとの対決だ。

 大竹はソフトバンク時代に通算10勝を挙げたものの、選手層の厚い環境で少ないチャンスをものにできずにいた。ところが、昨オフに初めて実施された「現役ドラフト」で阪神に移籍すると、状況が一変。今季は7試合に登板して6勝0敗、防御率0.40と大活躍を見せている。なお、大竹はソフトバンク時代から交流戦で3戦3勝と、対セ・リーグ球団への相性のよさを見せていた。

 大竹が中6日の登板間隔を守り続ければ、甲子園球場にソフトバンクを迎え入れる6月17日での先発登板が濃厚。古巣を相手に、大竹はひと回り成長した姿を見せられるだろうか。

 対するソフトバンク打線は、主砲の柳田悠岐が健在をアピールしている。昨季は故障もあって打撃成績にかげりが見えたが、今季はV字回復。リーグトップの打率.318を記録するなど、8本塁打、23打点と実力を発揮している。詰まったレフトフライかと思われた打球がスタンドインしてしまうなど、「変態打ち」は交流戦でも見られるか。

 交流戦ならではの"非日常空間"を感じながら、名勝負を味わい尽くそう。

プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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