DeNAルーキー・松尾汐恩が語るバウアー体験記「フォーシームは圧を感じるし、スライダーは見たこともない変化をする」 (4ページ目)
傍らにはいつも家族の姿があり、野球を頑張る松尾のサポートしてくれたという。
「試合の日はいつも応援に来てくれましたし、とくになにを言われるわけでもなくのびのびと野球をやらせてもらいました。チームの練習がない平日は、お父さんはもちろん、お母さんもティーを上げてくれてバッティングしたり、3人で頑張りました(笑)」
家族の支えがあって今がある、と松尾は言う。母親までティーに付き合ってくれたというのは、なかなか耳にしない話だ。
「いや本当、お母さんとは毎日練習していたし、それが一番の思い出なんです。だからすごく感謝しています」
では、お母さんの料理で大好物は?
「やっぱりハンバーグですかね。シンプルなんですけど、とても美味しいんですよ。実家に帰った時に食べるのが楽しみでした」
5月14日は母の日だ。なにかプレゼントなどは考えているのだろうか。
「今まで(学生時代)は渡せる機会がなかったですし、まだなにをプレゼントしようか決めてないんですけど、なにか贈りたいと思っています。喜んでもらいたいですからね」
人に喜んでもらうこと──。これは松尾が野球をやるうえで、指針にしている大事なことである。だから成長し、一軍に上がり、レギュラーとなって活躍し、家族はもちろん、お世話になった人や応援してくれる多くの人を喜ばせたい。
「そうですね。そのためには、まず結果を残せるようにプレーしていきたいと思います。少しずつではありますが、自分のやり方みたいなものも見えてきているので、今後も頑張っていきたいと思います」
季節は初夏へ。徐々に暑くなっていくこの時期、松尾がどんな成長をしていくのか刮目したい。
著者プロフィール
石塚 隆 (いしづか・たかし)
1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住
フォトギャラリーを見る
4 / 4