ヤクルトの野手24人に聞いた「増やしたいもの、減らしたいもの」三冠王・村上宗隆の答えは? (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

 外国人選手たちも大きな声を出して練習する姿が、「チーム・スワローズ」の雰囲気のよさを表している。来日3年目のホセ・オスナは「具体的な数字は話せませんが、まずは打撃で去年よりも数字を増やしたい」と言い、こう続けた。

「あとはチームメイトの調子がよくない時や、困っている時は積極的に声をかけていきたい。減らしたいものはエラーです(笑)」

 同じく来日3年目となるドミンゴ・サンタナは「自分のルーティンを崩さずに、日々、一生懸命取り組むだけ」と言った。そのドミンゴは今年から眼鏡をかけてプレー。物静かな印象がさらに強くなっている。

「この2年間、優勝しているということは、今までの取り組みがよかったという証拠なので、あまり意識を変えないことが非常に大事かなと思っています」

【打てる捕手と強打の新人たち】

 午後の練習では、キャッチャーたちのフリー打撃に目を奪われるようになった。松本直樹と内山壮真が並んでケージに入ると、競うように打球がフェンスを越えていく。とくに松本は柵越えを連発し、スタンドから拍手がわき起こっていた。

 松本は「筋肉を増やして、脂肪を減らしたい。シーズン中はどうしても食べちゃうので」と笑った。

「打撃では相手投手に対して、打席に入る前からの準備を増やし、守備では起こりうることに対する予測を増やしたいです。そのことでケガが防げると思いますので」

 3年目の内山は「それがチームのためになるかわかりませんが」と前置きしこう語った。

「スタメン70試合が一番の目標です。増やしたいものばかりで、2ケタ本塁打、打率3割を目指しています。今は減らしたい数字はありません」

 2月26日の楽天とのオープン戦では4安打、2本塁打、7打点の大活躍。髙津監督は「今年は打席経験を増やしたいので、レフトを守らせていますが、シーズンでもそうしていきたい」と話した。

 全体練習後、古賀優大の姿はいつも室内練習場にあった。マシン相手にバットを振り込み、動画で確認してはまだ振り込んだ。1月は川端慎吾、山田哲人、中村悠平らの自主トレに参加。自身の打撃の形を明確にした。

「この1、2年、スタメンで出させてもらった時に自分のところで打線が切れてしまっているので、なんとか打撃で結果を出したい。自主トレは好打者の方ばかりで、そのアドバイスを取り入れて、いい方向に進んでいると思います。減らしたいのは失策です。ワンバウンドを逸らして進塁され、それが失点につながってしまうので」

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