ヤクルトの野手24人に聞いた「増やしたいもの、減らしたいもの」三冠王・村上宗隆の答えは? (6ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

「個人としてはキャリアハイというか、それ以上を目指すことはもちろんですけど、チームとして研究もされているでしょうし、ひとつでもふたつでもレベルアップしてやっていかないといけない。根本的なところでは、去年と変わらず一人ひとりが勝ちに向かってやるだけのことをやっていく。そこに尽きると思います。守備では、相手の進塁をひとつでも減らせるように、気を抜くことなくやっていきたい」(村上宗隆)

 今年も「1番・センター」が期待される塩見泰隆は、下半身のコンディション不良で離脱するが、その前に取材に応じてくれていた。

「僕が増やしたいのは"率"ですね。いちばんは打率で、出塁率も増やしたい。僕が出塁すれば、中軸にはいいバッターが多いので、去年よりもチームの得点力が上がり、3連覇に向けて力になれると思っています。減らしたいのは去年同様、三振です。去年の目標は三振を2ケタにすることだったのですが、全然できなかったので、今年こそという思いが強いです」

【外野のサバイバルレース】

 河田雄祐コーチと若手外野手の守備練習を眺めるのは楽しい時間で、いいプレイには「アラボーイ(いいぞ)」と両手で大きな○印を、よくないプレイには大きな×印を描く。

 2年目の丸山和郁はいつでも笑顔を振りまいているが「絶対にレギュラーを獲りたい」と強い意思を持っているプレイヤーである。

「そのためには打率、ヒット数、四球の数、そして出塁率、ここぞという場面での一本を増やしたい。減らしたいのが三振とバント失敗。バントが成功すれば打率にも響かないですし、ランナーをしっかり送るのが自分の仕事なので。あとは河田コーチからの『アラボーイ』の数も増やしたい。コーチは本当にいい動きをした時にしか言ってくれないので、それが増えるということは守備がよくなっていることだと」

 快速・並木秀尊は「シンプルにいうと出塁率を上げたい」と話した。

「二軍ではボール球のスイング率が下がってきているので、もう少し見極められるように。長打力も増やしたいと思っていますが、まだスイング加速度がほかの選手と比較すると差があり、模索しながらたくさん振ってやっていきたい。強く振れることで、内野手がうしろに下がってくれたら小技も効いてくると思うので。減らしたいものは、練習でも指示されないというか、言うことがないと言われるようにしたいです」

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