ヤクルトの野手24人に聞いた「増やしたいもの、減らしたいもの」三冠王・村上宗隆の答えは? (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

 育成3年目の松井聖も浦添キャンプに途中から合流。本職である捕手のほかに、ファースト、外野のグラブを持っている。

「持ち味は右中間、左中間へのツーベースなので、その確率を高めていきたい。練習試合やオープン戦で1打席をもらえた時に、自分の存在価値をどれだけアピールできるかです。『おっ!』と思われるようなバッティングをして、2打席、3打席と増やしていけるようにしたいですね。それができれば、背番号の桁が減らせるかもしれないと期待しています」

 今キャンプのシートノックで、大きな注目を浴びたのが10年目を迎える奥村展征だ。ハツラツとした声と動きは、ほかの選手を乗せ、スタンドからも大きな拍手が送られた。キャンプ中は個人早出、居残り練習で誰よりもバットを振り込んだ。

「打ちにいく時に、ケツが浮かずにまだ残っているという形を増やしたいです。そのことで強い打球が増えてくるので、ヒットの確率も上がるでしょうし、その結果、打席が増えたらいいですね。減らしたいのは、打撃でも守備でもバランスを崩れないようにしたいです」

【ベテランと外国人選手への信頼】

 ヤクルトのキャンプは朝のウォーミングアップも見どころのひとつで、とにかく声が絶えることがない。活気のなかに規律も感じられ、その雰囲気の原点には「今はあまり声を出す必要がないんだよね」と言う青木宣親の存在がある。

 髙津監督にそのことについて話すと、「それは強く思います」とうなずいた。

「あとは石川(雅規)ですね。このふたりがチームを引っ張っています。もちろんいい成績を残してほしいですけど、チームにとって外せないふたりだと思っています」

 その青木は「チーム全体で見た時に声は日に日に大きくなっているし、若い子も必死でやっている。2連覇していることで雰囲気はいいですし、あまり変えることはないですね。自分に関しては、打撃を去年よりも上げたい」と話した。

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