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43歳ヤクルト石川雅規の目標は「山本昌さん超えの220勝」 体は小さくても「プロでもやれるんだぞって示せているかな」 (2ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi
  • photo by Wada Satoshi

●「小さいから野球はできないなんてルールはない」

ーー昨シーズンの登板数が16試合だったのは、7月後半に新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことも一因だったと思います。実際に、コロナになる前はナイスピッチングが続いていました。そこで調子が狂ったところもあったのではないでしょうか?

 めちゃくちゃ調子狂いましたよ。コロナ明けのピッチングは正直あんまりよくなかったですね。1週間も10日間も何もできない期間があると、こんなにも体力が落ちるものなのか、と実感しました。

 戻るまでには2カ月近くかかりました。やっと調子が戻ってきたと感じたのが日本シリーズぐらいですかね。

 シーズン中にあんなに体が動かなかったことがなかったですし、まして初めてのコロナ。不安もありましたし、難しかったです。

 そういう意味でもコンディショニングって大事だなってあらためて思いました。肩肘が痛くなくて、健康でさえいれば、どんなに打たれようと練習はできるじゃないですか。

 でも、コンディション不良だと、練習もできない。そういう辛さがありました。

ーー状態が上がってきたという日本シリーズでは、最年長勝利記録の更新とはならず、前年に続く白星は上げられませんでしたが、5回2安打1失点とナイスピッチング。技巧派のピッチングで魅了してくれました。

 僕はバンバン三振を取って抑えるタイプじゃないので、俗にいう"映えない"ピッチングだと思いますけど(笑)。

 でも、スピードが速くはなく、体も大きくはなくても、物事は考えよう。やり方によっては、プロでもやれるんだぞっていうところを見せたい。

 昔は体が小さいことにコンプレックスがありましたけど、今は、これでもできるんだぞって示せているかな。小さいから野球はできない、なんていうルールはないですからね。

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