広岡達朗が巨人の正捕手問題に持論「大城卓三よりも年上の小林誠司を第二捕手にしてどうする!」 (2ページ目)
課題のバッティングを向上しレギュラーをつかみたい小林誠司だが...この記事に関連する写真を見る ピッチャーというのは、キャッチャーによって「合う」「合わない」というのが如実に出るものである。レギュラー捕手だからといって、必ずしも相性がいいとは限らない。細かい指示を出すキャッチャーよりも、「どんとこい!」とシンプルに受けてくれるだけのほうがいいという場合もある。理論ばかり詰め込んで頭でっかちになるのではなく、ピッチャーの性格を熟知してリードするのが、捕手の務めであり、本当の意味でのインサイドワークだと言えよう。
【第二捕手の利点は世代交代】
また広岡は捕手の併用について、こう持論を展開する。
「現代野球において、正捕手の負担を軽減させるという意味で"第二捕手"をつくることはたしかに重要だ。さらに野手のなかで唯一、代えのきかないキャッチャーという専門ポジションで、第二捕手をつくることで世代交代をスムーズにできる。ただ巨人の場合、ただでさえ野手の高齢化が問題なのに、大城よりも年上の小林を第二捕手にすると、ますます世代交代が遅れてしまう」
1歳上の坂本勇人、同学年の丸佳浩、中田翔たちは後継者問題が紛糾してきているのに、ここ数年低迷を続けている小林に対して"正捕手争い"と話題になること自体、まさに世代交代に逆行していると言わざるを得ない。
たしかに、小林のグッズの売れ行きはいまだ好調で、ある意味、球団に貢献している。とはいえ選手である以上、グラウンドで結果を残さなければならず、33歳の小林の打撃がいきなり向上するとは思えない。
そしてなにより、キャッチング、肩についても以前に比べれば衰えが目立ってきた。出場数が少ないため試合勘の影響もあるだろうが、プロである以上、言い訳にはできない。
今シーズンから阿部慎之助がヘッドコーチとなり、おそらく彼がスタメンオーダーを決め、原監督が承認する形となるだろう。そうなると、球界トップクラスの強肩を誇る21歳の山瀬慎之助を第二捕手に抜擢する可能性がある。
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