高木豊が明かすスーパーカートリオ秘話。「帰塁は罰金」で走りまくって生まれた、加藤博一や屋鋪要との絆 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

――先ほど、「どんな場面でもとにかく走れ」というお話がありましたが、グリーンライト(「サインが出なくても盗塁していい」という意味)とは違うんですか?

高木 グリーンライトどころではないです(笑)。たとえるなら一方通行で、帰塁したら罰金ですから。でも近藤さんの頭のなかには、チームの売りがないといけない、相手に何かインパクトを与えないといけない、という考えがあったんだと思います。それが、僕ら3人の足だったということです。

当時、僕たちと対峙していた相手バッテリーは相当嫌がっていたみたいですね。「この場面では走らないだろう、というところで走ってくる」と言っていた選手もいます。アウトカウントも関係なくどんどん走ってくるから、特に捕手はめちゃくちゃ嫌だったみたいですよ。

――相手バッテリーにもプレッシャーがあったと思いますが、逆にスーパーカートリオというネーミングが自分たちのプレッシャーになることはありませんでしたか?

高木 プレッシャーを感じたことはほとんどありません。盗塁で刺された数も多いですけど、走った数も多いじゃないですか。チームのひとつの武器として少しは貢献できたのかなと思っています。

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