元巨人・村田真一がバッテリーを組みたいと熱望する現役最強の5人とは?「一度でいいからあのボールを体感したい」 (2ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Koike Yoshihiro

佐々木朗希(ロッテ)

 好投手の多いパ・リーグで最初に名前を挙げるとすれば、今年4月に完全試合を達成した佐々木朗希投手です。完全試合は1994年の槙原寛己以来で、じつはその時の捕手が私でした。槙原も入団当初は常時150キロをマークするなど、球界でも指折りの速球派で、まさしく佐々木投手のような存在でした。

 そんな槙原も160キロに到達したことはなかった。だから、一度でいいから「160キロ」がどんなものなのか、体感してみたいですね。ストレートのほかにも、佐々木投手は140キロ台後半のフォーク、スライダーがあって、縦に大きく割れるカーブもある。バッターにしてみれば、何を待てばいいのか......迷うでしょうね。

 とはいえ、受ける捕手とすれば、やはりストレート中心の配球になると思います。佐々木投手のストレートはベース付近でも加速してくるようなイメージがあり、バットに当てるだけでも困難なボールです。空振り、ファウルで打者を追い込んで、少しでも優位な状況で勝負したいですね。

山本由伸(オリックス)

 誰がなんと言おうと、現役No. 1投手は山本由伸投手です。昨年は最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振、最多完封と「投手五冠」を達成しましたが、これはNPB史上8人目のことだそうです。それだけでも、山本投手が球史に残るピッチャーであるということがわかります。

 150キロを超すストレート、フォーク、カットボール、スライダー、シュート、カーブ......すべての球種をカウント球にも勝負球にも使える。制球力も安定していて、おまけにタフ。プロのなかでも抜けた存在だと思います。

 これだけのボールを自由自在に操るのですから、リードするキャッチャーは楽しい反面、難しさもあるはず。僕なら、その日一番いいボールを軸に組み立てていくと思うのですが、それでも迷いが出てくるかもしれません。ただ山本投手はストレートも速くて強いですから、あくまで基本はストレートになるでしょうね。

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