中日・片岡篤史二軍監督が語る立浪和義監督。引退から12年間で丸くなったが「キャプテンの厳しさ」は健在 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • 小嶋裕●撮影 photo by Kojima Yutaka

立浪監督からの要望

――いつかは同じチームで、という気持ちはどこかにありましたか?

片岡 それはありました。立浪監督も、どう思ってるかはわかりませんが、多少はあったと思いますよ。引退してからの10数年、その間に私はコーチもしていましたし、お互い野球の話をすごくしてきましたからね。「彼が監督になった時は......」と、心のなかで準備はしていました。

――高校時代から互いをよく知るおふたりの間には"阿吽の呼吸"があると思います。一軍と二軍とで具体的にどう連携していくのでしょうか。

片岡 まだシーズンが始まってないので何とも言えない部分はありますが、お互いに試行錯誤を繰り返していくことになると思いますし、やっていくなかで都度、いい方向に修正していければいいなと。

 立浪監督には"柔軟性"があります。チームの生え抜きでずっとやってきたということもあって、自分の考えをしっかり持っているんですけど、その一方で人の意見を聞く耳も持っています。引退してからの12年間で丸くなりましたしね(笑)。ただ、表面的に丸くなった一方で、高校時代から"キャプテンの厳しさ"も持っているところが、僕らが知っている「立浪和義」という人間なんです。

――二軍監督の片岡さんには、どんな要望を伝えられていますか?

片岡 厳しさといいますか......髭とか茶髪とか身だしなみをきっちり整える方針を打ち出していますよね。もちろん今の時代、それだけを聞くとさまざまな意見はあるでしょう。でも、「低迷しているチームを変えていかなければいけない」という気持ちの表われだと思うんです。

 立浪監督の話のなかで「仕事」という言葉がよく出てくるんですけど、それは好きとか嫌いとかではなく、「仕事」として全うしなきゃいけないということだと思います。厳しさには、練習の厳しさ、チームの規律を乱すことに対する厳しさ、プロ野球でやっていく厳しさを教えなあかん、ということもあると思います。そういった基本的な意識づけにしても、起用法にしても、一軍と二軍でビジョンをしっかり共有していければと思っています。

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