「明日から2軍に行かせろ」初めての反論に星野仙一が激怒。山本昌が感謝する「9」厳しくもインパクト大の「1」の優しさ (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――野球に限らず、今の社会における「上司」という観点で星野さんを考えた場合、どうなると思いますか?

山本 昔に比べて、知識や技術がある優秀な人は多いと思います。今は何でもすぐに調べられますが、僕が若かった頃は難しかったですから。野球選手も同じで、かなり技術的に優れている選手が多いです。今のプロ野球で実践されている練習などを昔の選手がやったら、野球界の勢力図が変わっていたんじゃないかとも思います。

 そんな今の若い人たちに対して星野さんがどう接するか......厳しくはするでしょうけど、非常に頭がいい方なので、若い人たちでも納得できるような接し方になるんじゃないかと思います。ただ、規律は大事にされると思いますよ。規律がない集団は強くなれません。「古い」と言われるかもしれませんが、ダラダラしているとタガが外れた時に修正がきかないことがあるんです。

 プロ野球でも、長いシーズンで浮き沈みはありますが、ちゃんとやっているチームは落ちてから上がるのが早い。だから、今の時代に40歳くらいの星野さんがいても、やはり名将になるでしょうね。筋の通った方ですから、いつの時代もリーダーに相応しいと思いますよ。

(4)高木豊が大洋時代の古葉竹識に「残念」と思った理由>>

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