高津臣吾監督「いろいろな方針や目的がある」。ヤクルトが日本一で証明したチームビジョンと青木宣親が語っていた理想の野球 (5ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

「そういうチームになっていると思います。個の部分では、みんながこの世界で生き抜いていかないといけないわけで、チームスポーツとはいえ、自分がのし上がってやろうという気持ちはみんな持っています。

 でもそのなかで、チームは同じ方向を向いていないとうまくいかない。戦力が整っていても勝てないというのは、そういうところがあると思うんです。勝てない時も、うまくいかない時も、みんなで励ましあっていく。そういう些細なことが大切だと思っています」

 11月27日、日本シリーズ第6戦(ほっともっとフィールド神戸)は気温8度のなかでプレーボール。延長12回、5時間に及ぶ死闘はヤクルトが2対1でオリックスを下し、20年ぶりの日本一を決めた。

 共同記者会見が始まったのは、日付が変わった28日午前1時18分。会見が終わり、会場をあとにすると、念願のビールかけがスタートしていて、遠くから選手たちの歓喜の声が響き渡っていた。

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る