解説者5人のパ・リーグ 順位予想。各球団のキーマンや心配点もズバッとわかる (2ページ目)

  • 長谷川晶一、スポルティーバ●文 text by Hasegawa Shoichi,Sportiva
  • photo by Koike Yoshihiro

◎鈴木尚広氏

1位 ソフトバンク
2位 楽天
3位 ロッテ
4位 西武
5位 オリックス
6位 日本ハム

 ソフトバンクは投打とも隙がないですし、毎年のように新しい戦力も出てくる。今年もエースの千賀滉大が出遅れているとはいえ、チームに焦りといったものをまったく感じません。その強さは異次元といっていいかもしれません。順当にいけば、優勝は堅いと思いますが、あえて不安要素を挙げるとすれば、正捕手の甲斐拓也が抜けた時でしょうか。年々、甲斐の存在感は大きくなっていますし、彼の代わりをできる選手はなかなかいません。もしそのような状況になった時にどうなるのかですが、それも杞憂に終わるかもしれません。

 2位は投手力で楽天にしました。田中将大が加わった先発陣も強力ですが、松井裕樹を再びクローザーにできたことも大きいと思っています。いくら先発陣がよくてもリリーフに不安があるとシーズンを戦い抜くのは難しい。そういう意味で、松井は楽天のキーマンになるでしょうね。

 昨年ソフトバンクに唯一勝ち越したロッテですが、今年もやってくれるのではないかと思っています。井口資仁監督の戦いを選手たちも理解してきたと思いますし、森脇浩司さんがコーチに入ったことも大きい。若い選手たちがノビノビとプレーしていますが、そこに森脇さんの緻密さが加われば、さらに面白い野球になるのではないかと期待しています。

 西武に関しては、不安の残る投手陣を強力打線がどこまでカバーできるかがポイントになりますが、昨年のように主軸にケガが出たり、スランプが続くと厳しいかもしれません。あとは、軸となる投手がほしいですね。開幕投手の高橋光成が正真正銘のエースになってくれれば御の字ですが、どこまで貯金をつくってくれるのか。リリーフはいいだけに、先発陣が奮起さえすれば、上位争いを繰り広げると思います。

 オリックスは選手個々の能力が高く、優勝争いしてもいいだけの戦力は揃っています。ただ、チームをまとめるリーダー的な選手がいない。そういう不安もあって5位にしましたが、台風の目になる可能性は十分あります。

 日本ハムは有原航平が抜けた穴をどう埋めるのかがカギになりそうです。もともと育成に定評のあるチームですから、どのような選手が出てくるのか楽しみですが、ほかのチームと比べて選手層という部分で物足りなさがあり、この順位にさせていただきました。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る