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真中満のパ優勝予想はズバリ楽天。根拠は田中将大ら投手陣だけではない (5ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • 五十嵐和博●撮影 photo by Kazuhiro Igarashi, Kyodo News

ーー必ずしも、従来の考えのように「2番がバント」「4番が大砲」でなくてもいいと?

真中
 いいと思いますよ。極端な例かもしれないけど、ゲームのeBASEBALLの世界では、1番から順にいいバッターを並べていますから。昔のように「1番打者は俊足」で「2番打者は小技」だと、ホームランがない非力打者が続くから、相手からすれば「別にヒットでいいや」となるんです。でも、1番から長距離砲が並べば、相手に与えるプレッシャーは俄然大きくなりますからね。「相手の嫌がることをする」というのが、戦いの基本だと思うんですよね。

ーーオープン戦までの石井監督の戦術はどう見ますか?

真中
 オープン戦当初は、小深田を1番か2番において、浅村を4番にしているのを見ると、オーソドックスな起用をするのかな、と思って見ています。僕だったら、外国人はひとまず抜きにして、「1番・茂木、2番・鈴木、3番・浅村、4番・島内」と並べたいところだけどね。でも、浅村がデッドボールの影響で離脱後は、「1番・辰巳(涼介)、2番・小深田、3番・小郷(裕哉)、4番・島内」が、よく機能していると思います。

ーーでは、あらためて今季の楽天の試合の見所、注目ポイントを教えてください。

真中 
やっぱり、田中マー君の復帰が大きいですよ。単純にマー君が投げるところを見たいじゃないですか。2013年の24連勝は出来過ぎとしても、投手陣に軸ができるのはとても大きいし、首脳陣にとって、こんなに心強いことはないですから。試合に対するストレスが大きく軽減されるのは間違いないですからね。僕が言うまでもなく、ファンの人もマー君に対する期待は大きいですから、今年はマー君には注目したいです。

【profile】 
真中満 まなか・みつる 
1971年、栃木県生まれ。宇都宮学園、日本大を卒業後、92年ドラフト3位でヤクルトに入団。2001年には打率.312でリーグ優勝、日本一に貢献した。計4回の日本一を経験し、08年に現役引退。その後、ヤクルトの一軍チーフ打撃コーチなどを経て、監督に就任。15年にはチームをリーグ優勝に導いた。現在は、野球解説者として活躍している。

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