「美しすぎるプロ野球選手」の今。加藤優はコーチに転身、女子野球界でしたいこと (2ページ目)
── その後、加藤さんは中学生になるとリトルを経て「秦野ボーイズ」に所属しますが、硬式はハードルが高かったのでは。
「いえ、兄の影響もあって硬式に進むのは私のなかでは普通のことでした。高校生になるとソフトボール部に所属したのですが、スピード感があって面白さを感じていたものの、やっぱり野球をやりたいという思いが強く、退部して野球を続けることにしたんです」
── 当時、どこを目標に野球をやろうと思ったんですか。
「女子硬式野球の日本代表です。初めて意識したのは中学校2年生の時ですね。代表の存在を知り、中学2年生の時にテストを受けたのですが、落ちてしまいました。ただ代表合宿には呼ばれて、そこでレベルの高い先輩方を目の当たりにして、あらためて女子硬式野球の日本代表になりたいなって。
高校3年生の時にようやく日本代表候補になることができたのですが、何度目かの代表合宿の時に、この3年前に発足した女子プロ野球リーグの選手が5名参加したんです。プロの選手たちは本当にレベルが高かった。結局、私はこの時は代表にはなれなかったのですが、このままではダメだと感じ目標をプロへ切り替えたんです」
── 2016年から約4年間『埼玉アストライア』でプロ野球選手としてプレーをしました。
「プレーや技術はもちろんフィジカルの面においてもレベルの高さを感じましたね。そういう中でプレーすることで自分自身の成長をすごく感じています。ただプロという夢は叶いましたが、自分としては通り道のひとつだと思っていたんです」
── 昨年11月にチームを退団しました。女子プロ野球についていま思うことは。
「一緒にやってきた仲間がプロで頑張っているので、応援させてもらっています。女子プロ野球は、子どもたちや学生たちの目標として必要不可欠なものだと思っていますし、おそらく関係者の方々はどうやって盛り上げるか模索しながら活動していると思うんです。私としては、このままじゃいけないという気持ちや、女子野球界に違う形で貢献したいという意欲もあって、考えた末に退団させてもらったんです」
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