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野間峻祥の進化を担当スカウトも激賞。
「カープのドラ1なんやから!」 (3ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Kyodo News

 そう頼りなさそうに笑っていたが、それでも3年間の懸命な努力があって、4年目の今シーズン、丸佳浩、松山竜平の離脱があって出場機会を得ると、気がつけばレフトの定位置を獲得し、126試合に出場して、打率.286、5本塁打、46打点。終わってみれば、リーグ3連覇の立役者のひとりとなっていた。

「いやいやいやいや、あんなもんじゃない。野間はあんなもんじゃないですよ!」

 野間の活躍を喜んでいると、松本スカウトにあっさり否定されてしまった。

「足だってチームでいちばん速い。いや、セ・リーグでいちばんかもしれない。(今季は)17盗塁ですか? 120試合以上出たのなら、30ぐらいは走らないと。あいつの足だったら」

 自信がついたら、もっともっと変われると言う。

「バッティングだって天才的なものを持っていますから。普通に3割ぐらい打ってくれないと。なんたってカープのドラフト1位なんですから。野間に会うと、いつも言っているんですよ。『それぐらいやって当たり前なんやぞ。お前はカープのドラフト1位なんやから』って」

 いま行なわれている日本シリーズでも、野間は4試合連続スタメン出場を果たしている。34年ぶりの日本一へ、野間の進化はまだまだ止まらない。

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