契約金2千万円が実は300万円。GG佐藤が明かす「プロ野球とお金」 (2ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Kyodo News

──佐藤さんは2003年ドラフト7巡目でライオンズに入団しました。ある資料によれば、いずれも推定で契約金2000万円、1年目の年俸は700万円とされていますが、実際の金額は?

佐藤 年俸はそのくらいですが、契約金は全然違います。プロ野球選手にとって前払いの退職金みたいなものだから、「使わずに貯めとけよ」と言われるんですけども、私の場合は少なかったですね。本当は、300万円でした。

──えっ、そんなに少ないんですか? あまり期待されていなかったのでしょうか......。

佐藤 だからこそ、「絶対にやってやろう」と思いましたね。

──現在の一軍最低年俸は1500万円ですね。でも佐藤さんの1年目は700万円。

佐藤 一軍に上がれば、一軍最低年俸に足りない分を日割りした金額が1日ごとにチャリンチャリンと入ってきます。もし開幕から最後までずっと一軍にいることができれば、1500万円になります。

──佐藤さんは1年目の2004年に45試合出場しましたから、700万円にかなりの金額がプラスされたということですね。

佐藤 でも、翌年の年俸交渉のベースはあくまで700万円でした。だから、レギュラーにならない限り、年俸はなかなか上がっていきませんね。1年目にもらったのは1000万円か1100万円くらいだったと思います。

──佐藤さんが「オレもやっとプロ野球選手になれた」と思ったのは、いつ頃のことですか?

佐藤 「お金が貯まってきたな」と感じたのは、年俸3000万円を超えたあたりから。お金が入ってくればくるだけ使ってしまうものなんですけど、それでも3000万円くらいあれば、かなり貯まりますね。自分に対して「やるね、おまえも」と思っていました(笑)。

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