ニカラグア初の日本人選手に。
32歳スラッガーの世界トライアウト人生 (4ページ目)
このフィールドに立った井野口は、この国の野球熱の高さを肌で感じた。その一方で、日本の独立リーグとレベル的に大差はないと感じた。これなら十分にやっていける自信はある。あとはロースターの空きを待つだけだ。
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ニカラグアリーグが開幕して約1カ月、いまだ井野口がデビューを果たしたというニュースは飛び込んでこない。心配になってメールを送ると、「電光掲示板用の個人写真も撮り終えた最初のチームは、現在首位を快走中。ここではロースターの空きが出ないので、断トツの最下位を走る"レオン"というチームに鞍替えした」という返事が返ってきた。
「ここでダメなら......そうですね、せっかく中南米まで来たんだから、パナマとかコロンビアの球団を探そうと思います」
井野口の"道場破り"の旅はまだまだ終わりそうにない。
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