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あの八重樫さんが激励。「ヤクルトよ、
野球を始めた頃の気持ちに戻れ!」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 下城英悟●撮影 photo by Shimojo Eigo

── 山田選手の不調の原因は、どこにあると思われますか。

「昨シーズン終盤に受けた(背中への)死球の影響はあるでしょうね。山田のいいところは、ボールに対して迷わずに向かっていくところでした。そこに強いリストがあって、ホームランが打てた。相手バッテリーとしては、山田に2年連続でトリプルスリーを達成されて、それを恥と感じていますから、攻め方もきつくなってくる。その厳しいボールに、山田の体が反応しているのがわかります。思い切って、真ん中から外のボールを捨て、内角だけを狙ってみてはどうか。今の状況を打破するのは"気持ち"しかないと思います」

── 今季は多くの主力選手が欠けることで、若手にレギュラー奪取のチャンスが訪れています。谷内亮太、西浦直亨、藤井亮太、奥村展征、山崎晃大朗、廣岡大志......。彼らがチームを活性化してくれれば、勝ちも増えていくと期待を寄せましたが。

「僕としては、特にチャンスを与えられた若手野手の使い方が不満なんです。何試合か使って、成績を残せないとすぐ二軍に落としてしまう。一軍での自信がつかないうちに二軍に戻ると、気持ちの面でなかなか這い上がれないんですよ。あの広岡達朗(1976~79年までヤクルトの監督)さんでも、若手を一軍に上げたら2カ月は試合に使っていました。そのなかで結果を残せなかったら、また二軍で鍛え上げる。今は中心選手をケガで欠き、チームの成績もこういう状況なので、なおさら我慢して使ってほしいところなんですが......」

 八重樫氏はそう話すと、「ただ、長いスパンで使ってもらって結果を出せないのは、本人たちの責任です」と言った。

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