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いよいよ開幕。日本シリーズは今年もベイスターズ祭り!? (2ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • 繁昌良司●写真 photo by Hanjo Ryoji

 そして最終決戦となった第6戦でも同じく元ベイスターズの内川聖一の先制タイムリーに続く貴重な追加点を挙げ、チーム3年ぶりの日本シリーズ進出に貢献した。試合後、吉村は感慨深げにこう語った。

「日本ハムは強かったですけど、ホークス全員で勝つことができた。強いチームに来られて本当に良かった」

 そのソフトバンクとシリーズで対決する阪神にも、ふたりの元ベイスターズ戦士がいる。そのひとりが中継ぎとして活躍している高宮和也だ。

 高宮は2005年の大学・社会人ドラフトの希望枠でベイスターズに入団し、即戦力左腕として期待されたが、これといった結果を出せぬまま2010年にオリックスへトレード。さらに2013年には、FAで入団した平野恵一の人的補償として阪神に移籍した。

 今シーズン、調子の上がらなかった阪神リリーフ陣にあって、シーズン終盤を中心に22試合に登板し、防御率2.89と、存在感を示した。そして巨人とのCSファイナルステージでは、第1戦から3試合連続で登板し3ホールドを記録。特に、巨人の4番・阿部慎之助には3打数無安打、2奪三振と完璧に抑え込み、日本シリーズでも左のワンポイントとして貴重な存在になりそうだ。高宮は言う。

「CSのマウンドを経験できたことは、これからの野球人生で必ずプラスになると思いますし、大きな自信になりました。ぜひ、日本シリーズの舞台も経験したいですね」

 そしてもうひとりが、2012年に巨人からFAでベイスターズに出戻り、さらに今シーズン、人的補償で阪神にやって来た鶴岡一成だ。シーズン序盤に故障で戦列を離れたことがあったが、復帰後はルーキーの梅野隆太郎と併用されながらマスクを被った。

 鶴岡の存在感が光ったのがCSだ。鶴岡はCSでの全6試合中、4試合にスタメン出場し、巧みなリードで投手陣を支え、9年ぶり日本シリーズ出場に一役買っている。

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