DeNAの大補強。「グリエル効果」を全力で考える! (4ページ目)
そして先述したように、グリエルはキューバ代表の中軸として数々の国際大会を経験してきた選手だ。キューバは言わずと知れた野球大国であり、常に優勝を宿命づけられてきた。例えばオリンピックには過去5回出場しているが、すべて決勝進出を果たし3度の優勝に輝いている。その戦いぶりは、筋骨隆々の肉体とは裏腹に、緻密さを兼ね備えていた。ただ打つだけなく、状況によっては進塁打で走者を進め、バントなどで投手を揺さぶることもお手のもの。常にチームが勝つために何をすべきかを考えプレイしてきたのだ。その中でグリエルは長年プレイし、チームを牽引してきたのだ。勝つ野球を熟知しているのは間違いない。
ベイスターズは1998年を最後に優勝から遠ざかっており、現在、9年連続Bクラス中。そんな負けグセが付いてしまった今のベイスターズにとって、勝つ野球を知っている選手がどれだけ貴重な存在であるかは言うまでもない。グリエル加入によってどんな化学反応が起きるのか楽しみでならない。
ただ問題は外国人枠である。日本プロフェッショナル野球協約では、外国人枠について次のように定められている。
各球団は任意の数の外国人選手を支配下登録できる。ただし、出場選手登録(一軍登録)は4人まで。かつ投手または野手として同時に登録申請できるのはそれぞれ3人まで(協約第82条の2)
出場枠を最大限に使う場合、投手、野手の組み合わせは以下の3通りとなる。
・投手2人、野手2人
・投手1人、野手3人
・投手3人、野手1人
グリエルは5月下旬から6月上旬に来日予定とのことだが、その頃にはブランコは間違いなく復帰しているだろう。4つの外国人枠を考えれば、まずDeNA打線の要であるブランコとバルディリスは外せない。
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