DeNAの大補強。「グリエル効果」を全力で考える! (3ページ目)
ここでグリエル加入後のベイスターズのベストオーダーを考えてみたい。
1番 ライト/梶谷隆幸
2番 ショート/山崎憲晴(白崎浩之)
3番 セカンド/グリエル
4番 ファースト/ブランコ
5番 レフト/筒香嘉智
6番 サード/バルディリス
7番 センター/荒波翔(石川雄洋)
8番 キャッチャー/黒羽根利規(高城俊人)
9番 投手
与田氏が言うように、現在チームトップの打率(.295)と出塁率(.387)をマークし、盗塁数もチーム最多の13個を記録している梶谷を1番に置くことで、より攻撃的な布陣が完成する。この他にも、筒香を3番にすれば上位はジグザグ打線になるし、調子のいい打者を5番に据えることで相手チームはブランコと勝負せざるを得なくなる。このようにいろいろなオプションが考えられ、現状の得点力不足は解消できるはずだ。
その一方で、グリエル入団で危機感を募らせているのが石川雄洋だ。現在、セカンドのレギュラーである石川だが、グリエルはセカンドでの起用が有力視されており、ポジションを奪われる可能性がある。だがチームのキャプテンでもある石川は、常日頃から「ひとつひとつのプレイでチームを引っ張っていきたい」と口にしているように、控えに甘んじるつもりはない。
外野にコンバートする話もあるが、かつて守っていたショート再挑戦の可能性もある。もしグリエルが予定通りセカンドに入れば、内野は外国人選手が3人となりピンチの時にピッチャーに声を掛ける野手はショートしかいなくなる。この状況でショートに入るならば、石川自身もキャプテンとしてひと皮むけるかもしれない。
中畑清監督も「石川が本当の意味でチームを象徴する存在になれば、絶対に強くなる」と言っているように、石川への期待は大きい。それだけにグリエル入団によって石川がどれだけキャプテンシーを発揮するのかにも注目だ。
もちろん、危機感を募らせているのは石川だけではない。サードを守るバルディリスだって同様だ。グリエルはセカンドだけでなく、サードも守ることができるため、バルディリスの不振が続けばグリエルをサードにして、石川をセカンドで起用することも考えられる。いずれにしても、グリエルがチームに加わることで激しいポジション争いが繰り広げられ、チームに活気が生まれることは間違いない。
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