谷繁元信が思い描く「選手兼監督ならではの2014年の戦い方」 (4ページ目)
野村 現実問題として、岩瀬の後釜になれるような抑え候補は欲しいよね。
谷繁 これもですねぇ……そう簡単にできるポジションじゃないんですよね。誰かが力をつけてくれて、うまく切り替えられればいいんじゃないかと思います。でも、岩瀬もまだまだいいですし、今年も9回を任せるつもりです。
野村 昨年も36セーブ挙げているんだから立派だよね。
谷繁 一体、何年続けて50試合以上投げるんだという感じですよね。ロッカールームにいたらまったく存在感ないんだけどね。「あれ、岩瀬いるの?」みたいな感じで。でも、本当にすごいピッチャーです。
野村 僕はもっと頑張ってほしいというか、成長してほしいと思うのは、やはり大野かな。あと、右では岩田慎司。そこに一昨年10勝した山内壮馬が故障から完全復活して、吉見がドーンと中心にいたら強力な投手陣になると思う。
谷繁 おそらく吉見は開幕に間に合わないので、戻ってくるまでどうするかですね。大野は球だけ見れば、本当に抜群です。左ピッチャーであれだけ力のある球を投げられる投手はなかなかいないんですけど、ここぞという場面でコントロールミスをしてしまうんです。
野村 いいピッチャーも失投はするけど、絶対に投げてはいないところには投げない。それを投げてしまうこところが、まだ大野の足りないところなんだろうね。
── このオフ、大野投手がハワイで偶然谷繁さんに会って、谷繁さんがお好み焼をごちそうしたという話題が出ていました。
谷繁 僕は名球会のイベントがあり、アイツは新婚旅行で来ていたんです。そんなことしゃべる暇があったら、もっと練習しとけという話です(笑)。
野村 監督に声かけられたら選手はうれしいからねぇ。話は変わるけど、監督としてシゲの後を継ぐキャッチャーの育成はどうする?
谷繁 今のところ、まだ自分が試合に出る意識が強いので、後継者というか、次のキャッチャーはみんな同じように鍛えて、力がつけば試合に出す。単純にそれだけです。だから、無理やり作ろうとはしていません。
野村 力がついてきたと判断した選手は使うということだね。
谷繁 そうですね。たとえば、144試合のうち120試合程度出場して、結果も出るだろうと判断すれば使うと思います。あくまでも、勝つためにはどうすればいいのかが最優先になりますね。
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