2014.01.31

ブレイク間近。春季キャンプで注目したいニューフェイスたち

  • 津金一郎●文 text by Tsugane Ichiro
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

 プロ野球12球団の春季キャンプが、2月1日から一斉にスタートする。各球団ともドラフトやフリーエージェントなどで補強した戦力を加え、2カ月後に始まるペナントレースを見据えてチーム力を上げしていく。そんな中、今年レギュラー獲りを狙う注目の若手たちにスポットを当ててみた。

昨年の日本シリーズでも登板した巨人・今村信貴。

 もっともポジション獲りを期待されているのが、中日の高橋周平(20歳)だ。1年目は一軍で2本塁打、ウエスタンリーグでは本塁打王を獲得して非凡さを見せたが、2年目の昨季は伸び悩んだ。シーズン序盤は途中出場で結果を出せず、5月下旬からは二軍暮らし。同じ三塁手の主砲ルナが左膝痛で離脱したために後半戦は一軍に昇格したが、鮮烈な印象を残すことはできなかった。

 しかし、ボールを呼び込める懐(ふところ)の深さと、抜群のスイングスピードを持つ打撃の潜在能力は誰もが認めるところ。プロ野球解説者の金村義明氏も、「センスはピカイチ。何より雰囲気がいい。バッティングに関しては、普通に経験を積めば問題なく成長すると思う」と太鼓判を押す。その上で、「課題は守備。特に中日の内野陣は層が厚いので、そこに割って入れるか」と注目している。

 高橋は今季、井端和弘が抜けたショートへの転向が決まっているが、このポジションは中日での最激戦区。これまで井端の後塵を拝してきた堂上直倫や岩崎恭平、谷哲也、森越裕人、吉川大幾といったライバルたちが虎視眈々と、その座を狙っている。

「やっぱり守備じゃないですか」と、谷繁元信監督が挙げるショートのレギュラー条件では、堂上直や岩崎に一日の長がある。しかし、谷繁監督は「ある程度は打たなければレギュラーとして出られない」とも言い足す。打撃に課題を残すライバルに比べて、守備は練習を積んだ分だけ、ある程度の成果が出やすい。「このキャンプで守備の基本的なことを身につけたい」と、意気込む高橋が泥にまみれるほど、開幕スタメンの座が近づくことになる。

 野手ではもうひとりの注目株がいる。それが日本ハムの石川慎吾(20歳)だ。東大阪大柏原高から3位指名を受けて入団し、2年目の昨シーズンに初めて一軍に昇格し、4試合に出場。まだ一軍でヒットのない右打ちの外野手だが、今季は大きく飛躍するポテンシャルを秘めている。50メートル6秒1、遠投105メートルの俊足強肩に加え、課題だった打撃も、昨年はイースタンリーグで安打数、本塁打数ともにリーグ2位の成績(打率.299、14本塁打)を残して、c百実に力を着けてきている。ステップアップ。