セ・リーグを席巻する助っ人たちの「打てるには理由がある」 (3ページ目)
「日本野球を経由してメジャーに行く外国人選手は年々増えています。スカウトの数も増え、日本選手だけでなく外国人選手にも注目が集まっています。メジャーでプレイしたい外国人選手にとっては絶好のアピールになる。そうしたことも影響していると思いますよ」
また、ヤクルトの担当記者は次のように語る。
「日本で身につけた技術は、そのままメジャーに行っても十分通用すると思います。バレンティンなどは、これまで外のボールが打てなかった。でも、今年は外のボールをファウルにできる技術を身につけたんです。それによってホームランだけでなく、打率も残せるようになりました」
そして最後に、金村氏はラミレス(横浜DeNA)の存在を挙げた。
「これまでホームランか三振だったブランコが、ここまで高い打率を残しているいちばんの要因はラミレスの存在だと思います。配球の読みや投手のクセなど、これまで日本で学んできたことをブランコに教えていると聞きました。またブランコだけでなく、チームの垣根を越えて教えを乞う選手に対してもラミレスはアドバイスを送っています。日本で10年以上もプレイしているわけですから、新しく来た外国人選手にとっては心強い存在だと思います」
少なからず、今のセ・リーグには外国人選手にとってプレイしやすい環境があることは容易に想像できる。また、見逃せないのがライバルたちの存在だ。かつて、西武にいたカブレラと激しい本塁打争いをしていたローズ(元近鉄)が、「カブレラがいてくれたおかげで、自分のバッティングを追求することができた」と言っていたが、まさに今のセ・リーグはライバルたちがひしめき合っている。彼らが繰り広げるタイトル争いの中に、果たして日本人選手は加わることができるのだろうか。
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