ただいま最多勝。ヤクルト小川泰弘が勝てる3つの理由 (3ページ目)
常に向上心を失わない小川泰弘。6月8日の北海道日本ハム戦では4回6失点で敗戦投手になった後、ピッチングフォームについて見つめ直した。
「足を上げて、トップを作って、リリースする。この過程で無駄を省くようにしました。細かいことに気をとられて、考え過ぎていたので。自分のフォームの基本は軸を作ることなので、投球フォームのチェックポイントを絞りました」
微調整の成果はすぐに表れた。6月15日のオリックス戦に8回1失点で勝ち星を手にすると、リーグ戦再開後の初戦となった6月22日のマツダスタジアムでの広島戦では、プロ入り初完投&初完封。投球フォームについてシンプルに考えるようになったことで、バランスを重視でき、リリースポイントが安定して制球力が増した。
そして、今回の巨人戦での勝利で自身の連勝を3に伸ばし、7月1日に決まる監督推薦でのオールスターゲーム出場に当確ランプを灯した。
ヤクルトは最下位に喘(あえ)いでいるが、クライマックスシリーズ進出への望みが消えたわけではない。「自分らしく強気の投球で1勝1勝を重ねていきたい」と語るルーキーは、後半戦での巻き返しを期するチームを力強く牽引していく存在になっている。
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