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絶体絶命のピンチでも揺るがなかったドジャースの結束力 ロハスの同点弾と山本由伸の緊急登板 (3ページ目)

  • text by L.A Times

 立ち上がりは苦しかった。山本は最初の打者に死球を与え満塁とした。次に打たれたゴロはセカンドのロハスが捕球し、すかさず捕手のスミスに送球。スミスがホームベースをギリギリで踏みフォースアウトに仕留めた。その次が、ヘルナンデスとパヘスが交錯し、ヘルナンデスがうつぶせに倒れた左中間への当たりだ。

「ウィリー・メイズばりの『ザ・キャッチ』を披露しようと思ったんだけど、彼がぶつかってきてね」ヘルナンデスは笑う。

「負けたと思って伏せていた。そしたら、『大丈夫?』って声をかけられて。『えっ、捕ったの?』『Yeah』で、『よし、行くぞ!』ってなったんだ」

 そして試合は延長戦にもつれ込んだ。10回表にドジャースが満塁のチャンスをふいにするが、その裏は山本が三者凡退に抑える。そしてついに11回。スミスがシェーン・ビーバーの甘めのスライダーを仕留め、レフトスタンドに叩き込み、これが決勝打となった。

「なんとか届いてくれと思っていたよ」

 そう言ったスミスも、手の骨折から復帰してまだ1カ月も経っていなかった。

「ここぞという場面で打ってくれた」

 フリーマンが胸を張った。

【スター軍団を支えたもの】

 最後の3つのアウトも、山本が続投した。ブルージェイズはランナー一、三塁とするが、スプリットでアレハンドロ・カークのバットをへし折り、ショートゴロのダブルプレーに打ち取った。最後の1球は、遊撃手転向1年目にしてゴールドグラブ賞の最終候補まで残ったムーキー・ベッツが処理した。

 2023年のオフに3億2500万ドルで契約した日本のスター、山本について、フリードマン編成本部長はこう語った。

「山本の能力が高いのはわかっていた。でも、今夜のようなことが生身の人間にできるとは......到底思えなかったね」

 それを言うなら、この日の試合もドジャースが追いつけるようには到底思えなかった。

「全体としては、決してうまく戦えたわけじゃない」とフリードマンは認め、こう続けた。

「でも、肝心かなめの場面で、選手たちが本領を発揮してくれた」

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