【MLB】大谷翔平擁するドジャースはワールドシリーズにたどり着けるか? 武田一浩が解説するポストシーズン展望 (4ページ目)
── 日本人ファンとしては、ワールドシリーズで吉田正尚選手が所属するボストン・レッドソックスや、昨年戦ったニューヨーク・ヤンキースとの対戦を期待したいところです。
武田 ふつうに考えれば、アメリカン・リーグはその2チームと東地区優勝のトロント・ブルージェイズですよ。しかし、西地区を制したシアトル・マリナーズも今年は強いです。
── マリナーズは2001年以来、じつに24年ぶりの地区優勝を果たしました。
武田 今シーズンはカル・ローリーが捕手として初の60本塁打を放ちました(本塁打と打点の二冠)。投打ともに侮れないですよ。
── 思えば、昨年のワールドシリーズは大谷選手が第2戦で二塁盗塁時に左肩を負傷し、フレディ・フリーマンが4本塁打をマークしてMVPに輝きました。
武田 大谷は個人的に雪辱を期したいところでしょうが、今年はドジャースがワールドシリーズまで行くのは大変だと思います。ただ、シーズン中の戦いぶりだと苦しいですが、ポストシーズンは予想がくつがえりますから。
── 日本のポストシーズンとの違いは何かありますか?
武田 日本はCSファイナルステージで1勝のアドバンテージがありますが、メジャーのポストシーズンはアドバンテージなしのガチンコ勝負です。「3位からの優勝はおかしい」なんて声も上がりません。そしてメジャーのポストシーズンは、投手の使い方が本当に難しい。そのあたりにも注目して見ると、より面白くなると思います。
武田一浩(たけだ・かずひろ)/1965年6月22日生まれ。東京都出身。明大中野高から明治大に進み、88年ドラフト1位で日本ハムに入団。91年に最優秀救援投手のタイトルを獲得。96年にダイエー(現・ソフトバンク)に移籍し、98年に13勝を挙げて最多勝。99年に中日に移籍し優勝に貢献。2002年に巨人に移籍し、同年限りで現役を引退。06年には第1回WBCの日本代表コーチとして世界一を支えた。現在はスポーツコメンテーターとして活躍中
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