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【MLB】大谷翔平擁するドジャースはワールドシリーズにたどり着けるか? 武田一浩が解説するポストシーズン展望 (2ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

── ポストシーズンで、ドジャース先発投手の順番はどうなんでしょうか?

武田 おそらく、サイ・ヤング賞2度受賞のブレーク・スネル(5勝4敗)、山本由伸(12勝8敗)、大谷翔平(1勝1敗)、タイラー・グラスノー(4勝3敗)になるでしょう。山本や大谷といった日本人投手のコントロールの精度は世界一で、短期決戦ではやはり大きな武器になります。本当に優秀ですよね。投手が崩れるのは、たいてい四球からですから。

 一方のレッズには、快速球を誇るハンター・グリーンや俊足のエリー・デラクルスといった選手はいますが、総合的なチーム力ではドジャースのほうが明らかに上。ふつうに戦えば勝てるはずです。ドジャースとしては第2戦で決着をつけ、大谷を次の「ディビジョン(地区)シリーズ」の初戦に回したいところですね。

── レギュラーシーズン、ドジャースの先発投手は6人ほどいましたが、終盤はリリーバーがことごとく打ち込まれました。

武田 ポストシーズンは試合間隔に余裕があるため、先発投手は4人で大丈夫です。今季限りでの引退を表明したクレイトン・カーショーもリリーフに回るのではないでしょうか。

【ディビジョンシリーズは苦戦必至】

── 次の「ディビジョンシリーズ(5戦制)」は、大谷選手(55本)をホームラン王争いで下したカイル・シュワーバー(56本)がいるフィラデルフィア・フィリーズですね。

武田 エース格のザック・ウィーラー(10勝5敗)は故障中ですが、それでもヘスス・ルサルド(15勝7敗)、クリストフェル・サンチェス(13勝5敗)、ランヘル・スアレス(12勝8敗)といった実力派投手が揃っています。

 打線も、トレー・ターナー(打率.304、15本塁打、69打点)、アレク・ボーム(打率.287、11本塁打、59打点)、J.T.リアルミュート(打率.257、12本塁打、52打点)ら、ポストシーズンに強い勝負勘を持つ好選手が多く、ナ・リーグで最も手強い相手と言えるでしょう。

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