田口壮が「常識では考えられない」と語ったイチローの10年連続200安打の偉業はなぜ達成されたのか (4ページ目)
── 今は「効率重視」と言われる時代ですが、それとは対極ですよね。
田口 そう見えるかもしれませんが、イチローの練習には無駄がないんですよ。だからたくさん練習しても苦にならないんです。今でも彼はトレーニングを苦だと思っていないと思いますよ。
── 50歳を超えてもまだ動きは若々しいです。またイチローさんと一緒に野球をやりたいですか。
田口 草野球なら(笑)。彼はいまだにプレッシャーを求めて真剣にやっていますからね。いま僕はボールを投げるのも30メートルが限界なので、体づくりからやらないと。
田口壮(たぐち・そう)/1969年7月2日生まれ、兵庫県出身。西宮北高から関西学院大に進み、91年のドラフトでオリックスから1位指名され入団。3年目の外野手転向を契機に、レギュラーに定着し95、96年のリーグ連覇(96年は日本一)に貢献した。ゴールデングラブ賞を5度獲得した名手。2002年FA宣言し、メジャーのセントルイス・カージナルスに入団。フィラデルフィア・フィリーズ、シカゴ・カブスと渡り歩き、06年(セントルイス)、08年(フィラデルフィア)と2度のワールドチャンピオンに輝いた。10年にオリックスに復帰し、11年に退団。12年も現役続行を希望し、リハビリを続けていたが、獲得する球団はなく7月31日に引退を発表。引退後は解説者、オリックスのコーチ、二軍監督などを歴任した。
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