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イチローの圧倒的才能を間近で見た田口壮は「自分が首位打者を目指す意味はあるのか」とプレースタイルを変えた

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

田口壮が語るイチロー(前編)

 日本人選手として、初めてアメリカ野球殿堂入りを果たしたイチロー氏の表彰式典が、現地7月27日に野球発祥の地とされるニューヨーク州クーパーズタウンで行なわれる。そのイチロー氏とオリックスの同期入団である田口壮氏に、オリックス時代の思い出を語ってもらった。

95、96年とオリックスのリーグ連覇に貢献したイチロー氏(左)と田口壮氏 photo by Sankei Visual95、96年とオリックスのリーグ連覇に貢献したイチロー氏(左)と田口壮氏 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

【走る姿はまるでカモシカ】

── 田口さんとイチローさんはオリックスの同期入団です。最初に会ったのは、入団会見の時ですか?

田口 そうだったと思います。たしか、(ユニフォームの)採寸の時にちょっと話をした記憶がありますね。

── その時の印象は?

田口 その時は特に強い印象はなかったんですが、年が明けて、1月の自主トレが始まった時に、「バネがすごいな」と。まだ高校を卒業したばかりなのに、走っている姿を見て、軽いし、跳ねるように動く。まるでカモシカのようでした。ジャージ姿でピョンピョンと軽やかに跳ねながら走っている姿は、今でもはっきり覚えています。

── その年はイチローさんを含め高校生が4人指名されていましたが、そのなかでも?

田口 群を抜いていましたね。明らかに違いました。肩の強さも抜けていましたし、しっかりしたフォームで投げていました。一つひとつの動きがきれいで、躍動感がありました。

── 田口さんは1年目に開幕スタメン、イチローさんはファームでのスタートでしたが、二軍で首位打者を獲りました。バッティングを見て感じたことは?

田口 キャンプ中も一緒になることはあまりなかったので、じっくり見る機会は少なかったんですが、たまに一軍に上がってきた時、「バッティングが柔らかいな」という印象は持っていました。

── イチローさんはプロ3年目の94年に210安打を放ち、大ブレイク。

田口 最初は振り子打法だったと思いますけど、とにかくバットに当てていました。ワンバウンドの球でも打っていましたからね。コンタクト能力がすごかった。

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