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【MLB】鈴木誠也が打点王に輝く可能性は十分 メジャー4年目にしてバッティングにどんな変化があったのか (3ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

【シーズン100打点以上は過去6度】

 目下のライバルは、チームメイトのPCAことピート・クロウ=アームストロングだ。ナ・リーグの打点トップ2には、52打点の鈴木と51打点のPCAが位置している。彼らに次ぐのは47打点のウィルマー・フローレス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)だ。

 ウルトラブレイク中のPCAは、7番打者として開幕を迎えた。そこから6番と1番を経て、5月の下旬以降は鈴木の後方4番と5番に位置している。これに伴い、PCAの一打で鈴木がホームを踏んでPCAの打点となるケースも増加中だ。

 ちなみに、日本人メジャーリーガーのシーズン100打点以上は6度記録されている。松井秀喜がニューヨーク・ヤンキース時代の2003年(106打点)、2004年(108打点)、2005年(116打点)、2007年(103打点)に合計4度。大谷翔平はロサンゼルス・エンゼルス時代の2021年に100打点を挙げ、ロサンゼルス・ドジャースへ移った昨シーズンは130打点で打点王を獲得している。

 あくまでも机上の計算だが、カブスの59試合で鈴木は52打点を挙げているので、それを162試合に換算すると142〜143打点となる。メジャーリーグ記録とカブスの球団記録は1930年にハック・ウィルソンが挙げた191打点だが、2008年にフィラデルフィア・フィリーズで146打点を記録したライアン・ハワードを最後に、145打点以上は16シーズン途絶えている。

 また、この夏には別の楽しみもある。鈴木が初めてオールスターゲームのメンバーに選ばれる可能性が高そうだ。鈴木の場合、ファン投票による選出は難しい。ナ・リーグのDHは大谷で決まりと思われるからだ。

 鈴木の順位は2位、あるいは大谷とカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)に次ぐ3位ではないだろうか。ほかにもナ・リーグのDHには、出塁率.427のマーセル・オズナ(アトランタ・ブレーブス)やマイナーリーグ契約で入団して11本塁打のギャビン・シーツ(サンディエゴ・パドレス)もいる。

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