山本由伸は1年目でエース格、今永昇太は2番手、37歳のダルビッシュは...ナ・リーグ日本人投手6人の評価 (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

【ドジャースで山本由伸に並ぶピッチャーは?】

 一方、ロサンゼルス・ドジャースに入団した山本由伸(25歳)は、メジャーリーグ1年目からエース級の投球が求められる。

 山本以外の先発投手のうち、ウォーカー・ビューラーは2022年の夏に受けたトミー・ジョン手術からの復帰シーズンとなる。ドジャースは開幕からしばらくビューラーを故障者リストに入れ、シーズン全体のイニングを抑える。ポストシーズンの登板も見据えた措置だ。

 トレードでタンパベイ・レイズから移籍したタイラー・グラスナウは、4年続けて奪三振率12.00以上を記録しているが故障も多く、120イニングを超えたシーズンは一度もない。2023年に124.1イニングで防御率3.76のボビー・ミラーは、今年がメジャーリーグ2年目だ。

 新加入のジェームズ・パクストン(前ボストン・レッドソックス)は、1年1100万ドルの契約で合意に達したあとで健康状態に懸念すべき点が見つかり、1年700万ドルの減額となった。ドジャースと再契約を交わしたクレイトン・カーショウは、11月に肩の手術を受けていて、7月か8月の復帰が予定されている。

 もっとも、山本とビューラーとグラスナウが揃って実力を発揮すれば、強力なトリオとなる。また、ミラーのほかにも期待値の高い若手が何人かいるので、5人ではなく6人のローテーションとする可能性もありそうだ。

 山本と同じくメジャーリーグ1年目となるシカゴ・カブスの今永昇太(30歳)は、ローテーションの2番手あるいは3番手といったところだろう。

 カブスのエースは、ジャスティン・スティールだ。2021年のメジャーデビューからスティールは順調にステップアップしてきた。2021年が57.0イニングで防御率4.26、2022年が119.0イニングで防御率3.18、2023年は173.1イニングを投げ、千賀に次ぐリーグ3位の防御率3.06。サイ・ヤング賞の投票では5位に位置した。千賀は7位だ。

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