千賀滉大の成績は新人王&サイ・ヤング賞級! 飛躍のカギは「スウィーパー」を投げなくなったこと? (4ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki
  • photo by AFLO

【千賀に来シーズン求められる「中4日」の登板】

 また、来シーズン終了後にFAとなる一塁手のピート・アロンソ(28歳)について、スターンズは就任会見で「開幕戦の一塁手として見ている」と語った。契約延長には触れておらず、来シーズン途中にトレードの可能性は低くないが、夏を迎えてもポストシーズン進出を狙える位置にいれば、放出することはないだろう。

 もちろん、メッツが来年のポストシーズンにたどり着くには、千賀のさらなる働きが不可欠だ。今シーズン、中4日の登板は3度しかなく、ほかはいずれも中5日以上だった。今シーズンのナ・リーグで先発登板が千賀より多い30登板以上の21人中17人(81.0%)は、中4日の登板が3分の1以上を占めている。

 ハードルは上がるが、そこでも健康を維持すれば、ポストシーズン初登板とともに日本人投手初のサイ・ヤング賞も見えてくるはずだ。

プロフィール

  • 宇根夏樹

    宇根夏樹 (うね・なつき)

    ベースボール・ライター。1968年8月14日生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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