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大谷翔平の移籍先チームを考察「来季打者のみ」でもラブコール止まらず 本命は? (3ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki
  • photo by AFLO

【大谷が欲しいヤンキースにはスタントンの存在が...】

 昨オフ、ジャイアンツは大金を用意し、FA市場に出たスーパースターを迎え入れようとした。最初はアーロン・ジャッジ(現ニューヨーク・ヤンキース)、次はカルロス・コレア(現ミネソタ・ツインズ)だ。結局、どちらも入団には至らなかったので、その資金を大谷に回すこともできる。

 一方、内陸部や東海岸に本拠を構える球団は、大谷に敬遠される可能性もある。

 ニューヨーク・メッツの資金はドジャースをしのぎ、DHも埋まってはいない。主にDHとしてプレーしているダニエル・ボーゲルバックが打っているホームランは、大谷の3分の1以下だ。

 そのメッツは、昨オフのFA市場で大枚を費やしたにもかかわらず、6月上旬から借金を抱えたまま、シーズンを終えようとしている。捲土重来を期し、他球団を上回る金額の契約を申し出ることも、それで大谷を振り向かせることができるかどうかはさておき、あり得る。

 もっともメッツの場合、大谷よりも、その金額で複数の投手をローテーションに加えるほうが理に適う。現時点で在籍している先発投手のうち、計算できるのは千賀滉大だけだ。

 ヤンキースは、DHにジャンカルロ・スタントンがいる。スタントンは外野を守ることもできるが、ここ3シーズンとも外野の先発出場は全体の40%未満だ。故障歴と11月に34歳の年齢からして、フルタイムの外野手に戻るのは無理だろう。

 ラインナップから外すのも、そのパワーと残る契約を考慮すると、現実的ではない。スタントンはここ3シーズンに計90本のホームランを打っていて、来シーズン以降の契約は4年1億2800万ドル(約190億円)が残っている。

 むしろ、テキサス・レンジャーズとシカゴ・カブスのほうが可能性はありそうだ。2017年のオフに大谷がエンゼルスに入団した際、最終候補に残ったのは、この2球団と西海岸の5球団だった。レンジャーズもカブスも、スタントンのようなDHはいない。

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