大谷翔平の移籍先チームを考察「来季打者のみ」でもラブコール止まらず 本命は? (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki
  • photo by AFLO

【ドジャースは2013年以降、PO進出を逃していない】

 2025年の投手復帰に際しては、ドジャースに限らず、ローテーションの問題は起きないだろう。必ずしも、先発投手を6人揃えなくてもいい。大谷を含む5人でも、ローテーションは成り立つ。

 試しに、来シーズンのドジャースのスケジュールにおいて(2025年のスケジュールは決まっていないので)、大谷が中5日以上、ほかの4人は中4日以上という条件をつけ、順序を入れ替えることなくローテーションを組んでみたところ、6人目の先発投手が必要になるのは、162試合中8試合に過ぎなかった。

 それも、1カ月に1試合か2試合だ。初回からリリーフ投手をつないでいくか、その日はマイナーリーグにいる先発投手を昇格させれば、乗りきることができる試合数である。エンゼルスもそうであるように、南カリフォルニアは雨による試合順延がほとんどなく、登板日はずれにくい。

 また、大谷は「西海岸を離れたくない」と考えているかもしれない。そうなると、ドジャースにとっては、大谷を手に入れるうえでさらに有利となる。

 もちろん、大谷が望んでいる「勝てる球団」という条件にも、ドジャースはぴったりと当てはまる。2013年以降、ドジャースはポストシーズン進出を逃したことがない。今シーズンもすでに地区優勝を決めていて、今オフに主力が揃ってFAとなって抜けることもない。

 エンゼルス、ドジャースと同じく、サンディエゴ・パドレスも南カリフォルニアの球団だ。サンフランシスコ・ジャイアンツとオークランド・アスレティックスは北カリフォルニアに位置し、さらに北のワシントン州ながら、シアトル・マリナーズも西海岸だ。

 この4球団のうち、資金の乏しいアスレティックス以外は、熱意の差こそあれ、大谷を獲得しようと動いても不思議ではない。

 3球団とも、来シーズンのDHは未定だ。いずれも、勝てる球団とまでは言いきれないにしても、ポストシーズン進出を目指し、勝とうとしていることは間違いない。

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