大谷翔平「狂想曲」を現地レポート 想像を超えるフィーバーぶりにボビー・バレンタインも「スペクタクル!」と仰天 (2ページ目)
それにしても日本人の姿が目立つ。ある試合では、来場者の半数くらいが日本人だと関係者が言っていたが、それはさすがに大げさとしても、少なくともエンゼルスのベンチがある三塁側の内野スタンドに関しては日本人で埋まっていた。
ちなみにベンチ近くのこの席のチケット価格は、アメリカのインフレ、円安もあって高騰している。件の夫婦によると、ベンチ上の最前列を確保しようとすると3万円するという。しかし"サイン会"に参加しようとするなら、内野三塁側下層スタンドの前列セクションのチケットを持っていなければならない。
「だから私たちも最初はうしろのほうの席だったんですけど、変えてもらいました。さすがに最前列というわけにはいかないので、少しうしろの1万円の席にしましたけど」
【メディアも大熱狂】
ファンがやってくるのは、日本からだけではない。ある日本人は、現在住んでいるカナダからやって来たという。
「バンクーバーから来ました。目的はもちろん大谷さんです」
バンクーバーといえば、日系人移民を多く受け入れ、日系人リーグがあったほど野球が盛んだった土地柄だ。日本プロ野球草創期には、巨人軍が北米遠征で立ち寄ったところでもある。現在は日本人の語学留学地の定番として知られているが、そのカナダからも多くの日本人がアナハイムに「巡礼」してくる。
ネット裏も記者席からカメラマン席まで、プレスパスを下げた日本人メディアで溢れている。とりわけテレビでおなじみのホームランを打った選手が兜をかぶってハイタッチをしながらベンチを行進する絵を撮ることができる三塁側カメラマン席は、日本人の"聖域"となっているようで、試合中もゲーム展開そっちのけで、ファインダーは大谷を狙っていた。
"大谷マニア"は日本人に限った現象ではない。スタンドには国籍問わず大谷のユニフォームを着たファンが陣取っている。とりわけ、球場内にいくつもある大谷のパネルの前は"映えスポット"のようで、マニアたちの撮影スポットとなっている。
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