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大谷翔平「狂想曲」を現地レポート 想像を超えるフィーバーぶりにボビー・バレンタインも「スペクタクル!」と仰天 (3ページ目)

  • 阿佐智●文 text by Asa Satoshi
  • photo by Getty Images

日本ハムのユニフォームを着たアメリカ人ファンの姿も(photo by Asa Satoshi)日本ハムのユニフォームを着たアメリカ人ファンの姿も(photo by Asa Satoshi)この記事に関連する写真を見る アメリカ人ファンには、漢字で大谷の名が書かれたユニフォームが人気のようで、なかには一部漢字が間違って縫い込まれているものもあるが、そんなことを彼らは知る由もなく、"大谷"をまとった彼らは満足そうに写真に収まっていた。

 そんなアメリカ人ファンのなかには、大谷の古巣である日本ハムファイターズのユニフォームを着た者もいる。話を聞くと、日本にいる親戚から送ってもらったという。

「いつか、北海道にも行ってみたいわね」

 この「大谷狂騒曲」とでも言うべき現象を、「スペクタクル(壮観だ)」と表現したのは、ボビー・バレンタイン氏だ。かつて千葉ロッテマリーンズで通算7シーズン指揮を執り、2005年にはチームを日本一に導いた名将だ。現在、エンゼルスのレポーターを務めているバレンタイン氏は、大谷についてこう語ってくれた。

「かつての"ノモマニア(野茂英雄が1995年に起こした熱狂)"など、比べものにならないよ」

 投げても打っても一流という大谷の存在は、長いメジャーの歴史のなかでも突出しており、その姿を目に焼きつけるべく多くのファンがスタジアムを訪れるのも無理はない。

 試合は残念ながら延長の末、「なおエ」となってしまったが、スーベニアショップには大谷グッズを買い求めるファンが殺到していた。ロサンゼルスに戻る列車を逃した私は、次の列車まで2時間待つのをあきらめ、市バスを乗り継いで戻ることにしたが、アナハイムのダウンタウンにあるホテル街を通るそのバスは、日本人で埋め尽くされ、通勤ラッシュさながらの状態になっていた。まだしばらく、この状況は続きそうだ。

著者プロフィール

  • 阿佐 智

    阿佐 智 (あさ・さとし)

    これまで190カ国を訪ね歩き、22カ国で野球を取材した経験をもつ。各国リーグともパイプをもち、これまで、多数の媒体に執筆。国内野球についても、プロから独立リーグ、社会人野球まで広くカバー。数多くの雑誌、ウェブサイトに寄稿している。2011、2012アジアシリーズ、2018アジア大会、2019侍ジャパンシリーズ、2020カリビアンシリーズなど国際大会取材経験も豊富。

大谷翔平フォトギャラリー SHOW TIME!

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