大谷翔平のMLB史上初「2度目の満票MVP受賞」は確定? サイ・ヤング賞の可能性も (3ページ目)
【サイ・ヤング賞も狙える?】
その一方で、大谷が満票でMVPとなる可能性は、こちらも100%に近いのではないだろうか。
大谷自身のパフォーマンスとスタッツもさることながら、今シーズンのア・リーグには62本塁打を記録した昨シーズンのアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)のような、大谷のライバルとなる選手が見当たらない。
大谷に次ぐ本塁打リーグ2位は、31本のルイス・ロバートJr.(シカゴ・ホワイトソックス)だ。ホームランの本数だけでなく、大谷とロバートJr.のOPSは180ポイントの差がある(.001=1ポイント)。こちらの2位に位置するヤンディ・ディアズ(タンパベイ・レイズ)にも、大谷は153ポイントの差をつけている。
コリー・シーガー(テキサス・レンジャーズ)とジャッジのOPSは大谷とあまり変わらないものの、ふたりとも打席数は大谷の3分の2に満たない。シーガーは規定打席に達するかもしれないが、ジャッジは届きそうにない。もし、シーガーが首位打者を獲得し、OPSも大谷を上回ったとしても、出場の少なさを踏まえると、MVP投票でシーガーを1位とする記者がいるとは考えにくい。
また、ひとりだけ突出している投手もいない。リーグ1位の防御率2.69を記録しているネイサン・イオバルディ(レンジャーズ)は、先月下旬から故障者リストに入っている。防御率2点台はほかに2.75のゲリット・コール(ヤンキース)しかいないので、今後の推移次第では大谷のサイ・ヤング賞も現実味を帯びてくるかもしれない。
そもそも、投手のMVPは少ないうえ、近年はその傾向が強く、2014年のクレイトン・カーショウ(ドジャース)を最後に途絶えている。その後、2015年〜2022年のMVP投票で1位票を得た投手は、二刀流の大谷を除くと2018年のジェイコブ・デグロム(当時ニューヨーク・メッツ/現レンジャーズ)しかいない。それも、1票に過ぎなかった。
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