大谷翔平のMVPはほぼ確実、「三冠王」に輝く可能性は? 打率は「伏兵」、本塁打と打点は「トラウトの復帰」次第 (4ページ目)
【ジャッジが戦線離脱した今...】
ちなみに過去2シーズンの後半戦のスタッツは、2021年が打率.229、出塁率.382、13本塁打、OPS.839に、63.1イニングを投げて防御率2.84。2022年は打率.293、出塁率.366、15本塁打、OPS.928に、79.0イニングで防御率2.28だ。
しかも、昨シーズンはアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)が62本のホームランを打ち、大谷の2年連続MVPを阻む形となったが、今シーズンのア・リーグにそういった選手は見当たらない。
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は21本塁打・41盗塁を記録し、史上初の「30-60」に近づきつつある。打率.383のルイス・アライズ(マイアミ・マーリンズ)は1941年のテッド・ウィリアムズ以来の「4割打者」となるかもしれない。だが、彼らはどちらもナ・リーグの選手だ。
なお、大谷がトレードで移籍すれば、その球団がどちらのリーグであっても、ポストシーズン初出場の可能性は高まる。その先のワールドシリーズについても同様だ。また、トラウトとジャッジは大谷と同じくMVPを受賞しているだけでなく、ポストシーズンでプレーしたこともあるが、ワールドシリーズはまだ経験していない。
果たして大谷はシーズン後半戦、どんな記録を残していくのだろうか。
著者プロフィール
宇根夏樹 (うね・なつき)
ベースボール・ライター。1968年生まれ。三重県出身。MLB専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランス。著書『MLB人類学──名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
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