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ドジャースによる筒香嘉智「再生計画」。ポジションはどこになるのか (2ページ目)

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by Kyodo News

 ドジャースは今季も優勝候補チームの筆頭にその名を連ねているが、ここ最近は主砲コディ・ベリンジャーをはじめ複数の故障者を出し、野手不足に悩まされていた。そんなドジャースにとって、複数のポジションを守れる筒香は魅力的だった。

 しかも、今回ドジャースは筒香を"格安"で獲得することもできた。通常、DFAを受けた選手が1週間以内にトレードで他球団に移籍する場合、新たに所属するチーム、つまり今回の場合ではドジャースが今季の残りの年俸を負担することになる。だが、現地メディアの報道によれば、筒香の残り年俸は元のチームであるレイズが負担するといわれている。

 一見するとレイズが一方的に不利な内容にも見えるが、レイズにとってみれば、残りの年俸を負担するだけの自由契約よりも、移籍金が発生するトレードのほうが多少なりとも金銭負担は減る。また、ドジャースにとってもメジャー最低保証年俸の約43万ドル(約4700万円)を負担するのみでいいという、双方にとって超好都合な条件であったようだ。

 だが、ドジャースは、筒香が"格安の穴埋め選手"という理由だけで獲得に踏み切ったわけではない。

「今回の筒香獲得は、ドジャースにとってまさに夢が叶ったとも言えます」

 そう語るのは、ドジャースの球団公式誌『ドジャー・インサイダー』のローワン・カブナー記者だ。同記者によれば、「ドジャースは筒香が日本時代に見せていた打力に相当惚れ込んでおり、本当はメジャー移籍前から彼を狙っていました」という。しかし、前述のように筒香はレイズではその打力を発揮できず、チームから放出された。

 それでもドジャースは、自分たちであればメジャーでも筒香の才能を開花させることができると強い自信を持っている。カブナー記者が執筆した「ドジャースは筒香の打撃が解放することを願う」という記事では、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督のコメントを以下のように紹介している。

「フォームに修正を加える必要があるが、彼にとって快適なスイングを取り戻し、よりヒットが打てる打者に戻したい。話し合いをしながら改善を目指す」

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